【療養泉】の【硫酸塩泉】!【塩類泉】の3つ目を説明

飲泉可能の温泉

【塩類泉】のシリーズも、いよいよ本記事で完成です。

3つの【塩類泉】と【単純温泉】が理解できれば、残りは6つの【療養泉】です。

【塩類泉】もそうですが、結構、数字やらなんやら出てきて、難しそうに思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、実際に温泉の中ではそういうことが行われていると考えれば、なんとなく深い知識という気がしませんか。

もっとも、あまり深入りしすぎると、温泉が【癒し】の場所ではなくなってしまいますので気を付けましょう。

ほどほどに知識を持っておくと、【癒し】と同時に温泉を知る楽しみが増える可能性があります。

また、そのようにありたいと私自身思っています。

それでも、初めての温泉に行くと、ついつい深入りモードになってしまいます。
あまりにも温泉マニアそのものですよね。
イメージを変えるべく、最近は何度か訪問したことがある温泉でのんびりと入浴することも増えました。


なんにせよ本記事では、結構専門的にいきますので、よろしくお願いします。


泉質を知るためには【温泉成分分析書】!
それは【硫酸塩泉】でも変わらない

ある意味【塩類泉】の集大成のような温泉成分分析書

よくよく考えてみれば、私みたいに温泉に触って成分が分かる人じゃない限り、【療養泉】は【温泉成分分析書】を見なければわからないですよね。

とは言え、【塩類泉】の3つは、すっかりお馴染みの【ミリバル%】で判断することになります。

塩化物泉】や【炭酸水素塩泉】と同じく【硫酸塩泉】も【ミリバル%】が20以上であれば、泉質名がつきます。

前提条件として、温泉水1kg中の成分総量(ガス性のものを除く)が、1g以上であるという事です。

温泉の温度は関係ありません。

はい。
これで【硫酸塩泉】の説明は終わりですが、ちょっと物足りないですよね。



実は【硫酸塩泉】は、陽イオンのナトリウム・カルシウム・マグネシウムの3つのうちどの成分と結びつくかで泉質名が変わります。

正確に言うと旧泉質名ですが、現在の泉質に直すとどれも【硫酸塩泉】です。

それぞれどう違うか知りたくないですか。

次項では、ナトリウム・カルシウム・マグネシウムと【硫酸塩泉】が結びつくとどうなるのかについて説明します。


同じ【硫酸塩泉】でも違う?
旧泉質による分類

熊本県【黒川温泉】にて

元々【硫酸塩泉】は、傷・リュウマチ・脳卒中などに効果が期待できる泉質と言われています。

この【硫酸塩泉】がナトリウムと結びつくと、【ナトリウムー硫酸塩泉】です。

【ナトリウムー硫酸塩泉】の旧泉質名は芒硝泉(ぼうしょうせん)】という名前です。

次にカルシウムと結合した場合は、【カルシウムー硫酸塩泉】という名前になりますが、別名【石膏泉(せっこうせん)】とも言います。

【硫酸塩泉】がマグネシウムと結合すると、【マグネシウムー硫酸塩泉】で【正苦味泉(しょうくみせん)】です。

また、鉄分と結合した【緑礬泉(りょくばんせん)】。

アルミニウムと結合した【明礬泉(みょうばんせん)】なども【硫酸塩泉】の旧泉質名です。

飲泉できるものもありますが、苦みがあるのが特徴です。

苦みがあるものは、温泉に限らず飲みにくいですよね。

【硫酸塩泉】の中には、酸性成分が強いものもあります。

苦みと酸味の両方を味わえるなんて、お得だと思いませんか。

私の個人的な入浴感として、【硫酸塩泉】は小さなつぶつぶゼリーの中に入っているような肌触りがあります。

浴後は【塩化物泉】ほどではありませんが、体がじんわりと温まってきます。


【療養泉】の【硫酸塩泉】に入浴したい!
どこに行けば入浴できるか

熊本県【黒川温泉】に流れる川

これまでの入浴してきた経験から言うと、【硫酸塩泉】の温泉は九州であまり見かけません。

全然ないというわけではありません。

純粋な【硫酸塩泉】のみというのを、あまりみたことがありません。

大抵、鉄分やカルシウムはもちろん、【塩類泉】の【塩化物泉】や【炭酸水素塩泉】と一緒にくっついているような気がします。

もちろん、私は【硫酸塩泉】のみの温泉に入浴したことがあります。

どちらかと言えば、青みがかっているものが多かったです。

日本には九州だけではなく、各地にいろいろな温泉があります。

まだ見ぬ温泉の中には、シンプルな【硫酸塩泉】もあるはずです。

もし入浴できましたら、本サイトの【温泉記事】カテゴリーで紹介させていただきます。


残りの【療養泉】のキーワードは【規定成分】
キチンと違いを理解しよう!

いかがでしたか。

本記事で【塩類泉】の説明は完了です。

【療養泉】はまだ残っていますので、随時別記事で説明をさせていただきます。

別記事で【療養泉】について覚えておいてほしいのは【規定成分】です。

この【規定成分】は意外にややこしく、【単純温泉】の成分総量(ガス性のものを除く)である温泉水1kg中1g以下の範囲で収まることも珍しくありません。

しかも、【規定成分】がガス性の場合は、成分総量に影響しません。

という風に考えると、本当にややこしいですよね。

残りの各泉質で、説明しますのでご安心くださいね。

いろいろと難しい内容も多いですが、それだけ奥が深いのが温泉です。

知れば知るほど、温泉についてもっと深く知りたくなるかもしれませんよ。

本記事が、温泉について勉強しようと思うキッカケになれば嬉しいです。

それでは、「【療養泉】の【硫酸塩泉】!【塩類泉】の3つ目を説明」の記事をここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。

また次回の記事でお会いしましょう。


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