【非火山性温泉】化石海水型とはどんな温泉? 温泉の専門家が説明

非火山性温泉の化石海水型について説明

最近では、大分県の【非火山性温泉】に入浴することが多いASUKAです。

別府市内にある【火山性温泉】も良いのですが、大分市の【非火山性温泉】は、一味違う良さがあります。

特に【モール泉】はお気に入りで、大分市内はもとより【宇戸の庄】という温泉施設を訪問することも多いです。

ちょっと待ってください!
【非火山性温泉】は【モール泉】だけではありませんよ!

はい。
おっしゃる通りです。
忘れてはいけない【非火山性温泉】として化石海水型がありますね。

というわけで、本記事では【非火山性温泉】の化石海水型について説明します。

温泉施設を訪問した際に、そういう温泉があると思い出していただけたら幸いです。

【非火山性温泉】の化石海水型とは?
数万年前に埋もれた海水

この海も何万年か後には温泉

【非火山性温泉】の化石海水型は、名前に海水とあるように地下に埋もれた海水が原料です。

何万年もの間、地下でじっくりと温められたものです。

温められるうちに水分が少しづつ薄くなり、かなり濃いめの塩化物泉になっているものも多いです。

化石海水型の温泉によっては、熟成されたものの温度が低いものもあります。

その場合も塩味があり、成分的には【塩化物泉】になります。

また、海水が埋まる際に木や鉄分などが混入した場合、【モール泉】や【含鉄泉】成分を含むこともあります。

何万年もの間熟成された【非火山性温泉】の化石海水型ですが、どのような特徴があるのでしょうか。

次章では、【非火山性温泉】の化石海水型に入浴した際の感想について書かせて頂きます。

【非火山性温泉】化石海水型を説明
独特の肌触りがあるものが多い!

化石海水型はにごり湯が多い

【非火山性温泉】の化石海水型は、熟成期間が長いこともあり、海水のように磯の香りがするものは少ないです。

しかし、塩分はかなり濃縮されており、温泉水1kg中に10g以上含まれていることも珍しくありません。

温泉の定義では、温泉水1kg中の成分が1g以上で温泉と認められます。

つまり、温泉と認められる数値の10倍以上の成分が含まれているということです。

例えば塩水を作った際、薄い塩水ではしょっぱい程度ですね。

たくさん入れても、溶けきれず下に沈殿します。

これが温泉水の場合、塩分はいろいろな温泉成分と結びつき、ほとんど沈殿することはありません。

そのため、【非火山性温泉】の化石海水型に入浴すると、私の場合、ゼリーの中に入っているような感覚になる場合があります。

体が温まるまでじっくり入浴すると、あがった後にしばらく汗が引かないということもあります。

もともと、【塩化物泉】は保温効果が期待できます。

【非火山性温泉】の化石海水型の場合、通常温泉の10倍以上濃いこともありますので、超が付くほどの保温効果というのも理解できますね。

以前、相当濃いめの【非火山性温泉】の化石海水型に入浴した時、脱衣所で体が温まって冷めないと言ってたおばちゃんがいたので、詳しく説明しました。

その姿が目に浮かぶような(笑)
おばちゃん、説明聞いて余計体温あがったんじゃない?

【非火山性温泉】の化石海水型は、入浴時間を意識していないと湯あたりすることもあるので気を付けましょう。

入浴後は、しっかりと水分補給をしてくださいね。

温度の低い【非火山性温泉】化石海水型
温めるとにごり湯になることもある!

冷鉱泉の場合、加温すると濁ることもある

温泉の定義によると、温泉と認められるのは源泉温度が25℃以上か規定成分が含まれていることです。

【療養泉】という10種類の泉質の場合、【単純温泉】を除く9つは温度というよりは含まれている成分量で決まります。


つまり、【塩化物泉】が多い【非火山性温泉】の化石海水型は、温度に関係なく温泉と認められます。

温泉水1kg中10g以上の温泉もありますから、当然と言えば当然ですね。

温度が低い【非火山性温泉】の化石海水型の場合、飲泉できるものもあります。

ひしゃくですくって飲む際には、結構透明なこともありますが、それを沸かした温泉は、ほぼ100%にごっています。

海水を温めた塩湯などは、にごっていません。

長年の間に蓄積された成分が、温泉をにごらせるのだと考えられます。

特に鉄分が含まれている時には、かなりの赤茶色ににごることがあります。

温度や沸かした沸かさないに関係なく、【非火山性温泉】の化石海水型全般に言えることがあります。

それは、浴室の湯舟や床にかなりの析出物がこびりつき、芸術作品になっているものも少なくないということです。

熟成された成分というのは、本当にすごいなと実感させられます。

【非火山性温泉】は大分県に多い!

【非火山性温泉】の代表格と言えば、深層地下水型に多い【モール泉】と本記事で説明した化石海水型です。

実はこの2つの泉質が、1つの市内で体験できる場所があります。

それが大分県の大分市です。

温泉大国で有名な別府市の隣です。

JR別府駅から3つ目です。

さすがに、大分市内もかなり広いです。

歩いて移動するのは大変ですので、JR大在駅やJR西大分駅で途中下車し、近くの温泉施設を訪問してみると面白いことがわかります。

JR大在駅からJR西大分駅に向かう方向は、【非火山性温泉】の化石海水型がだんだんと薄くなり、【モール泉】が濃くなっていきます。

つまり大分市では、【非火山性温泉】の2種類が組み合わさることで面白い泉質ができあがっています。

興味のある方は、大分市内の温泉巡りに挑戦してくださいね。

JR大分駅の観光案内所に、大分市内の温泉施設マップがあります。


1枚もらっておくと、とても参考になりますよ。

ただし、巡りすぎて湯あたりしないように気を付けてくださいね。

水分補給は、適切にきちんと行いましょう。

それでは、「【非火山性温泉】化石海水型とはどんな温泉? 温泉の専門家が説明」の記事をここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。

また、次回の記事でお会いしましょう。

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