源泉かけ流しと循環ろ過! どちらが良いか専門家が説明

気軽に入浴できる足湯
足湯の泉質は気にならない人も多い

諸事情により、大分県別府市と実家の山口県下関市を行ったり来たりしているASUKAです。

なんやかんやで、山口県の温泉に入ることも増えました。

大分県がメインの頃は、源泉かけ流しがほとんどでした。

山口県の温泉を巡るようになり、源泉温度が低い場所も多いため、循環ろ過の温泉に入浴することも増えました。

温泉マニアの中では、温泉は源泉かけ流しに限るという考え方があります。

私自身も以前はそうでした。

ところが、いろいろな温泉施設を訪問していくうち、本当に源泉かけ流しだけが良い温泉という考え方に疑問を持つようになりました。

本記事は温泉の専門家である私が、独自の視点で源泉かけ流しと循環ろ過のどちらが良いのかについて書かせていただきます。

源泉かけ流しや循環ろ過自体が良くわからない、温泉初心者の人はもちろん。

最近、温泉マニアとしてなんとなく行き詰まりを感じつつある人も、そういう考え方があるんだ程度に読んでいただけたら幸いです。





そもそも源泉かけ流しや循環ろ過とは?
専門家が違いを説明

源泉かけ流しの湯舟
本物にこだわる人は源泉かけ流し

いきなり源泉かけ流しや循環ろ過と言われても、良いか悪いかなんて区別がつきませんよね。

本章では、源泉かけ流しと循環ろ過についてそれぞれ説明します。

源泉かけ流しとは?

温泉が地下から湧き出しているのは、ほとんどの方がご存じですよね。

露天風呂で雨に濡れながら、50年後の温泉だ~!
なんて言う人もいますが。

温泉の原料は地下にたまった雨ですから(笑)

一般的に地下から湧き出す温泉を、そのまま湯舟に注ぐのが源泉かけ流しです。

源泉によっては、温度が高いものや低いものもあります。

温度が高く加水したものは加水かけ流し。

温度が低く加温したものは、加温かけ流しです。

専門家によって見解が分かれますが、源泉を混合したり少し離れた場所にパイプなどで運ぶ場合も、源泉かけ流しに分類することがあります。

また、一度源泉タンクに貯めて温度を調節するシステムなど、手の加え方は施設によって様々です。

源泉かけ流しの一番の特徴としては、湧きたての温泉を堪能できることです。

しかし、地域によっては塩素消毒をしており、せっかくの香りが感じられない場合もあります。


循環ろ過とは?

金魚や熱帯魚を飼っている方は、水槽内の水が循環するシステムを見たことがありませんか。

実際に使用している方もいますよね。

水槽自体は時々掃除しなければいけませんが、水はろ過されて循環しますのできれいになります。

湧き出して湯舟に注いだ温泉をきれいにし、もう一度注ぐのが循環ろ過です。

きれいにする際に消毒として塩素を使用し、何度も同じ温泉を使用するので成分がだんだん薄くなります。


循環ろ過は温泉として良くない?
年間入浴400湯以上の経験から考察

にごりが特徴の湯舟
源泉かけ流しか循環ろ過か

源泉かけ流しと循環ろ過を比較すると、いかがでしょうか。

ほとんどの方が、源泉かけ流しの方が良い温泉であるというはずです。

私自身、以前はそう思っていました。

ところが、年間400湯以上の温泉に入浴していると、訪問先が源泉かけ流しだけではありません。

天然温泉と銘打っていても循環ろ過の場合はあります。

ひどいところになると、循環ろ過なのに源泉かけ流し風にしていることも少なくありません。

あまりに循環ろ過の温泉に入浴しすぎて、手が塩素臭くなったこともあります。

そうはいっても、結局、源泉かけ流しの方が良い温泉!
とならないのがASUKAちゃんでしょ?(笑)

はい。
では専門家らしく、次章で説明しますね。




温泉の成分は人が思うほど弱くない!
濃過ぎる温泉は逆効果の可能性もある

疲れた時の足湯
温泉は入浴感が重要

私は、個人的に源泉かけ流しが好きです。

しかし、循環ろ過の温泉でもあまり塩素臭くなく、源泉を定期的に投入する手間をかけ、お客様目線にしている施設もあります。

逆に源泉かけ流しでも、湯舟が析出物で怪我をしてしまうくらいになっていたり、ボロボロで清潔感がなく訪問客のことを全く考えていない場所もあります。

もちろん、そういう場所の方が良いという温泉マニアもいますし、私もそういう源泉かけ流しは大好きです。


ところがです。

そこまで成分の濃い温泉は、湯あたりしやすいというデメリットがあります。

循環ろ過で、ある程度成分が薄くなった方が良いケースも否定できません。

つまり、最終的に温泉の良し悪しを決めるのは、その温泉施設に入浴する人であると言えます。




温泉の良し悪しを決めるのは入浴者!
良いと感じればシステムは二の次

いかがでしたか。

温泉の専門家と銘打っている以上、下手なことは言えませんが、温泉に罪はないというのが私の考え方です。

以前、ある循環ろ過の温泉施設を訪問しました。

源泉がどうだ循環がどうだと眉間にシワを寄せている私を尻目に、笑顔で気持ち良さそうに入浴している人を見た時、何かが崩れたような気がしました。

私が源泉かけ流しにこだわろうがどうしようが、循環ろ過の温泉を良い温泉だと感じる人はいます。

つまり、良い温泉かどうかを決めるのは専門家や口コミではなく、自分自身だということです。

10人中9人が、この温泉は悪いと言っても、自分が良いと思えればそれで良いと私は思います。

なぜなら、温泉はそこに湧いていて、源泉かけ流しや循環ろ過にしてしまうのは人の都合です。

温泉に全く罪はありません。

温泉を評価するだけではなく、そこに湧いてくれていることに感謝しつつ、入浴してみるのもよいのではないでしょうか。

参考にしていただけたら幸いです。

それでは、「源泉かけ流しと循環ろ過! どちらが良いか専門家が説明」の記事をここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。

また次回の記事でお会いしましょう。


<スポンサーリンク>

最新情報をチェックしよう!